みなさんこんにちは!いや、メリークリスマスですね!クリスマスはいかがお過ごしでしょうか?チキンにシャンパン、ケーキ・・・いかがでしょう?もしかしたら仕事だったという方もいらっしゃるかもしれませんね。(泣)
本当にあっと言う間の年末です。2013年は私にとって、このコラムを始め、皆様とのご縁をいただいた、とても充実した一年となりました。そういえば食と農業を取り巻く環境も一変した年でもありましたね。私なりに今年一年の出来事をランキング形式にしてみました。いかがでしょう？
安部総理がロシアを訪問し、日本の農業をトップセールスされたとのこと。日本の植物工場の技術やJGAPのPRもされたようです。
日本の食文化ということで、一汁三菜を基本とした「和食」が無形文化財として文化遺産に登録されたましたね。私たちが誇る文化「和食」、大事にしたいですね!
重要5品目について大変な交渉が続けられています。韓国の交渉参加も話題になりましたね。
この他にも食の安全や偽装事件等今年も食を取り巻く環境は大きく動いた年でした。
農業関連以外の科学の分野でも素晴らしい進歩がありましたね！
iPS細胞の実用化に向けた取り組み、ヒッグス粒子の発見、ダークマター(暗黒物質)・ダークエネルギー(暗黒エネルギー)の観測成功・・・どれも人類の歴史に残る偉大な功績です。昨年末に話題になった古代マヤ歴でも、「2012年12月22日で暦が終わる」ことから人類滅亡論まで騒がれましたが、特に大きな出来事も無く2013年が新しいステージ幕開けの年となりました。
この激動の年で、最近感じる事があります。ちょっと長くなりますがおつきあい下さい。
一つは、「日本人として生まれた事」です。
今年、伊勢神宮が20年に1度、出雲大社が60年に1度の「式年遷宮イヤー」でもありました。私も参拝に行って参りました。その際、こう感じたのです。「神事の殆どが農林水産業に関わるもの。これは日本という国の歴史が農業と密接に関わっており、国の重要な柱なのでは・・・」と。
ご存知のとおり、伊勢神宮は内宮に太陽の神である天照大御神が、そして外宮に衣食住や産業の神である豊受大御神がまつられております。神殿の造りは米を備蓄する為の高床式倉庫が原型。奉納する米や酒、アワビなども地元で栽培、収穫されたものをつかっており、毎日2回白装束姿の方が奉納します。数千年の歴史の礎が「農」にあることを改めて実感しました。
もう一つは、「農業に携わる事について」。
今私は農業コンサルタントという食料生産現場に関わる仕事をお手伝いさせていただいています。農業に携わる上で、自然や科学のことは切っても切り離せません。
ちょっと前の話となりますが、今年の4月にCERN(欧州原子核研究機構)が、ダークマターやダークエネルギーの観測に成功した話題は覚えていらっしゃるでしょうか。これは私にとって衝撃的なニュースでした。
「ニュートリノ」や神の素粒子と言われている「ヒッグス粒子」の解明も進みましたね。しかし、それらの素粒子を加えても、私達人類が知っているものは全宇宙の5%にすぎないと言われています。
ではその他の95%は？27%がダークマター(暗黒物質)、68%がダークエネルギー(暗黒エネルギーというもので満たされているということです。さてこれは何なのでしょう!?私達人間が60兆個もの細胞で出来ていると言われています。そしてそのほとんどが6年周期で入れ替わっていると言われています。あれれ、６年前の自分も今の自分も（ちょっぴり老けますが）同じ格好をし、同じ人格と維持している？じゃあ変わらない自分を維持しているものは何・・・(?)こんなことを考えてしまいます。
ここからは私の空想ですよ！(笑)。このダークマターやダークエネルギーというものがいわゆる“魂”、や“想い”なのでは・・・このような精神世界はまだ科学で解明されていませんが、このように考えるとちょっと納得できます。科学が進歩するごとに、精神世界と科学の距離が縮まっているのかな、と思います。近いいつか、この様な謎が解明されていくのが楽しみです。
もし、目に見えない“魂”や“想い”の様なものの存在が解明されたら・・・動物は勿論、野菜や果物といった植物、金属などまで“魂”や“想いがあるのでは！大声では言えないのですが、たくさんの農場を巡回して思う事があります。「あっ、この野菜、ご主人（農家さん）に似てる！」と思う事が・・・(笑)生産者の純粋な想い、一生懸命な想いを受けて育った野菜などは輝いています。もしかすると、生産者と縁のあった「魂」が「野菜」としてその農場に生まれ、生産者の想いを受けて育ち、私達の手元に届けられているのではないでしょうか。
伊勢神宮の話題にもつながりますが、「日本は古来より全ての物に魂が宿る」という思想があります。近年の科学的な発見も、この思想につながると思います。また、仏教の世界でも、“山川草木一切成仏”という考えで、山や川、草木にまで仏が宿るという事を説いています。「食」「農業生産」は家畜や野菜だけではなく、たくさんの自然の命をいただく行為です。自然への崇敬の念や感謝の気持ちを大事に生産活動を行い、感謝して「いただき」たい。改めてそう思いました。
最後に、思った事は「世界がある方向に向かっている事について」。
ニュースなど見ていても良い出来事も悪い出来事も起こります。けれども全て人類の成長発展に寄与していると思います。話題の「TPP」も、いい面、悪い面があると思います。そこでTPPがうまく機能した時サクセスストーリーを考えてみました。
関税の撤廃はもちろん、環太平洋エリアで、人・物・資金・情報・想いなどが多様に行き交います。これは、真の意味のボーダーレス化(国境がなくなる)だと思います。世界が一つになり、多様な価値観を認め合い、協力することで戦争が無くなり、人類の進歩発展がより加速することにつながるのでは・・・と思います。
この考えには賛否両論あるでしょう。また、それぞれの国家や民族で得手不得手もあるでしょう。しかし、その中でもお互いの強みを認め合い、それぞれが得意とする分野の産業を成長させ、協力する事でよりレベルの高いサービスをつくりあげる。TPPでの成功は、みんなが協力する未来を作る重要な「第一歩」になり得るのでは、と思います。
おおっと、白熱しすぎて少しスケールの大きいお話になりました！何はともあれ2014年も、素晴らしい想いを持った生産者の、素晴らしい作物を、南っこさんを通じて提供出来るよう頑張ります!
2014年が皆さまにとって、そして全ての人にとって素晴らしい年になりますように!!よいお年をお迎えください。
PS、あっ、新年最初のコラムは「新春特別号」です！