みなさんこんにちは!
前回は閑話休題、「ウクライナ情勢」について考えましたね。国際情勢が非常に身近になってきています。そんな最中、日本のあり方を決める大きな動向がありましたね。憲法の解釈を変えることで、「集団的自衛権」、つまり自分の国を守るという名目で同盟国のために戦地に赴けるようにしよう、という提案を安倍首相が受けたということでした。「時代に合った変化に対応する」、これが目的とのことです。
正直、私はこの提案と一連の動向に杞憂しています。
時代が変わり、国を取り巻く環境も変わり、日本や同盟国をしっかり守らないといけないということは理解できます。しかし時代が変わったからといって、今までダメと解釈されてきた原則が急にOK、これは奇妙に感じてしまいます。
さらに「解釈をする機関」、つまり内閣法制局のトップをこのタイミングで変え、同時に解釈も変わるかもしれない。みんなが望むなら話は別ですが、一部の権力者が自分の政策で原則を変えてしまうことに違和感を感じています。戦争に参加するということは誰かが負傷、もしくは死別する可能性もあるということです。このままでは恐らく自衛官になろうという人が減っていくのでは・・・近い将来、日本でも徴兵制が敷かれる可能性を感じてしまうのは考え過ぎでしょうか。
本当に日本にとって「安心・安全な環境」とは何か、そしてそのための原則厳守と、必要な方法は何かということについてもっと慎重になるべきではないでしょうか。
そしてこれは、日本という国家に限らず、私たち農業に関わる人にも大事なことです。「いきる」、つまり「働く」環境が安全ではないと、周りにいるみんなに良い影響を与えません。JGAPでは「生産者の労働安全の確保」が4つの柱の一つなっています。例えば、生産者さんとお客様の取引について考えてみましょう。JGAPでは、“安定的な取引”も重要な目的の一つと考えています。もし、農場の出荷の責任者が事故を起こしてしまい1カ月入院を余儀なくされてしまったら…自分の会社は勿論、取引の相手方に迷惑をかけてしまいますよね。
この様に、安全を確保することは、自分や自社の安全を守ると同時に、お客様の取引の安全を守る事にもつながります。 では、具体的にどの様にJGAP農場では取り組んでいるのでしょう。
第一に、農場ごとに労働安全に関する責任者をおきます。監督を配置してしっかり管理をすることが重要なんですね。 次に、農場における危険な場所、危険な作業をリストアップします。日常の作業で新たに見つけた場合は直ぐに追加し、情報を共有します。
そして、これらの危険を回避するための対策を考え、農場全員で実行します。例えば、危険な作業。これは経験豊富な、十分に訓練を受けた人が担当します。また、高齢者や妊婦や未成年など、心身的に保護が必要な方は作業しないという決まりを作ります。他にも作業に合った適切な服装をするということも重要ですね。そして危険な場所については、目立つように貼紙や立ち入り出来ないような柵を設けます。訪問者に対する注意喚起も重要です。
これだけ頑張っても万が一事故が発生してしまったら…これについても事前に考えておく事が重要です。救急箱などを直ぐに使えるところに用意し、応急処置訓練を受け、機械などの緊急停止方法を全員で学びます。念のため、労災保険などへの加入も必要です。この様に、JGAP農場では労働安全に関しても、作物と同様大切に扱っています。国でも働く場所でも安心・安全なのが一番ですね。JGAPではその為の努力を怠りません。
次回は次のステップ「販売管理体制の実現」について考えましょう!お楽しみに!!