こんにちは!立秋が過ぎ処暑を迎える時期となりました。この暑さ故、秋を迎えた雰囲気はまだありませんが、こちら鹿児島では既に早期米(コシヒカリ)が美味しい時期となっています。度重なる台風の心配もありましたが、順調に育った新米は一足早い秋を感じさせてくれます。お住まいの地域の作物に変化はありましたでしょうか。
さて、前回は~グローバルGAPとの違い~について説明しました。そのGAPが発祥した地域に合った基準となっている為、できるだけその地域のGAPに取り組んだ方がいいということ、そして、その中でもよりレベルの高いGAPがいいということでしたね。
では今回は「他の認証制度との違い」についてです。農産の認証はGAPだけではありません。恐らく他の認証やマークを観た事がある方もいらっしゃるでしょう。今回はその中でも有名な「JAS有機」と「ISO」について取り上げてみます。
まずは「JAS有機」。スーパーで販売されている袋に印刷されているものもあるので、ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。「有機」という響きからは何となく肯定的な雰囲気を感じられますよね。それではGAPと「JAS有機」、一体違いは何でしょうか。
実は「JAS有機」GAPとは元々の考え方が大きく違います。GAPが「生産工程管理」という事に対してJAS有機は「栽培方法」を定めた認証です。つまり、選果場での安全管理や、作業者の安全、出荷管理などJAS有機では範囲外となります。その点GAPでは、管理・経営の要素はもちろん、これに加えて栽培方法でもJAS有機と同じように無農薬・無化学肥料という事にも取り組むことが可能です。
続いて「ISO」との違いです。ISOの後にたくさん数字が続いているのを見た事がある方もいらっしゃるかもしれませんね。「ISO」はどちらかというと、設備に重点を置いた制度になります。例えば、加工工場内の衛生面であったり、異物混入の防止、書類管理の在り方などが中心となります。主に食品加工などでの認証が主流になり、農産以外でも食肉、工場設備でも利用されている認証です。
では、GAPはどうでしょうか。GAPでは圃場のリスク検討、倉庫内管理の在り方なども網羅し、農業に特化した認証制度として存在しています。農業の、農業による、農業の為の認証がGAPなのですね。この農産という分野に特化し、広範囲をカバーしているので、農業の場面でより的確な導入ができるんですね。
どの認証制度も特徴があり素晴らしいものです。食べる立場の人がどの基準にも重きをおく事が出来るでしょう。しかしその中でもGAPはより農業に特化した、より広い範囲のリスク管理をしている為、この分野に関しては優秀です。是非ともGAP農園でつくられた美味しい秋のお野菜をお召し上がり下さい!
次回は、JGAP編最終回です。お楽しみに!!