こんにちは!夏休みも終わり、子供達も学校へ!中にはホッとしているお母さんもいるかもしれませんね。
それにしてもこの夏は災害が多かった気がします。度重なる台風の被害に始まり、豪雨による土砂崩れ、浸水被害、地震など・・・被害に遭われた方には、心よりお見舞い申し上げます。改めて、自然の脅威をまざまざと見せつけられたように感じますね。今回の災害を通して、森林・山村の多面的機能の維持、農業の出来る環境を維持する事も、私達農業に携わる者の「役割」と思いました。人間も自然の一部です。私たちが他の自然との共存に取り組まないと、より住みにくい地球になってしまうかもしれません。
また、このような事は農村だけでなく、全体のバランスが大事・・・と考えさせられた事もありました。
先日、東京出張に行って来たときの事です。まず感じたのが、私の住む南国鹿児島より東京の方がよほど暑いのです。さらに高層ビルの間を吹き抜ける風の強さ。所々街路樹やビルの屋上緑化、緑のカーテンなど、確かに今話題になっている「自然」を目にしました。しかしその「自然」は目には鮮やかですが、やはり気休め程度のような感じもしてしまいます。
「ヒートアイランド現象」という言葉を聞いて久しいですが、人工化した都心部の局所的な温度上昇に関して、農村地域の自然維持ではどうしようもなくなってきているのだと思います。最近の熱帯雨林気候的な局所的なにわか雨もそうですが、今回の豪雨の被災地も近郊地が多かったと感じています。
これは自然界からのメッセージかもしれませんね。文明の発展も大事ですが、自然界からのシグナルにも耳を傾けて均衡を保てるよう見直さなければならなくなってきているのでは・・・と感じています。
さて、前回は~他の認証との違い~についてでしたね。JGAPは栽培から出荷までの工程管理、有機栽培は栽培方法について定めたもの、ISOは工場など施設内での管理に重きを置いたもの、それぞれに違った特徴がありましたね。
今回はついにJGAPコラム最終回「JGAPの今とこれから」についてです。
8月7日の日本経済新聞にJGAPの記事が掲載されていました。
グローバルGAP(欧州)約12万件
SQF(米国)約3,500件
カナダGAP約2,400件
JGAP2,000件
(日本GAP協会調べ)
うーん、日本代表のJGAPはまだまだ認証件数が少ないです。今後の伸びに注目したいです。
また、同じく日本経済新聞に日本GAP協会の木内理事長、日本料理界からミシュラン三ツ星の京都の老舗料亭「菊乃井」の村田さんのインタビューが掲載されていました。
是非こちらをお読みください。
お二人のお話から、日本の食材やJGAPに関して大きな期待を感じることが出来ますね!和食文化を伝えていくのでもJGAPが一翼を担えるのではとも思えます。
さらにGAPでは近年、ASEAN諸国がまとまってASEAN GAPと言うGAPのガイドラインを制定しようという会合も開かれました。
マレーシア、インドネシア、フィリピン、バングラディッシュ、カンボジア、ラオス、モンゴル、ネパール、台湾、スリランカ、インド、日本が参加しています。
これは急速にアジア太平洋圏での農業情勢が変わろうとしている事が目に見てとれます。将来GAPというパスポートが今後の農産物の流通のカギを握っているということが感じとれますね。今までの、「作って終わり」という農業からの大転換も感じられます。
さて、このコラム「農業ディレクター浜平の挑戦」。あっという間の1年5ケ月、計30回が経ちました。お付き合いくださった皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。慣れないモノ書きでしたが、たまに「読んでるよ!」と声を掛けていただき、とてもうれしかったです。
JGAPというテーマでしたが、少しでも生産者のお仕事のヒント、また普段の生活で農産物を見分ける際の一助になればという思いで書かせていただきました。読んで下さった方と日本の農業の未来がより素晴らしいものとなりますように!
PS また、お目にかかりたいと思いますので今後とも宜しくお願い致します!!(笑)
(編集者:別編も予定しています♪)