八月もいよいよ終盤、どのような夏(夏休み?)を過ごしていらっしゃいますか?
今年は例年にない暑さと雨不足で、人にも植物にも大変な夏になりました…。一方、この猛暑で、スポーツドリンク類は多く出回ったようですね。水だけではどうしても吸収が悪いとか。若干の塩分などのミネラルが加わることで、体液により近くなり、吸収も良くなるようです。ミネラルが重要だということについては、人も植物も一緒!…おっと、この内容に関しましては、また後日お話しますね。(非常に面白い内容なので乞うご期待!)
さて、前回は以下の3つについてお話しました。
1:JGAPでは農薬は基準量以内であれば 使ってもいい。
2:JGAPでは農薬を減らす努力をしなくてはならない。もちろん無農薬もOK!
3:日本は世界に類を見ない農薬の使用基準 に厳しい国で、“ポジティブリスト制”を採っている。
なんとなく思い出していただけましたでしょうか。もう一度読み直したい!という方は”こちら”をご参照くださいね。
さて、夏ということで海水浴をはじめ、泳ぎに行った方もいらっしゃるのではないでしょうか。海水の塩分濃度はおよそ3%といいますよね。かつて消費税が導入されたばかりの頃の税率も3%、そして私のギャグのヒット率もなぜか3%… 普段よく使われる%(パーセント)ですが、これ、実は「正式名称」があったんです。
普段、私達が使っている%、実は、こういう風に言うんです↓
★ppc =parts per cent (パーツ・パー・セント)
セントはもともとラテン語で「100」を意味するcentum(ケントゥム)が語源とされ、基本単位の1/100を表すときに「セント」を使います。アメリカではお金の最小単位が1セントですよね!基本通貨(ドル)に対して1/100をしめすから1セント、なのでパー・セントは1/100を表す数値なんですね。ちなみにメートル法のセンチも同じ語源です。基本単位のメートルに対し1/100と言うことですね!
それではいよいよ農薬の説明で用いた単位、「ppm」を説明させて下さい!これは、%より小さな割合を表すとき、ppm(ピーピーエム)を使う事があります↓
★ppm =parts per million (パーツ・パー・ミリオン)
セントは100を基準としましたが、ミリオンは100万、つまりppmは100万分の1を表す単位となります。1を基準にすると「1=100% = 1,000,000ppm」そして「1% = 10,000ppm」ということになります。他にもppb「parts per bilion (パーツ・パー・ビリオン)10億分の1」などもありますがこちらは割愛しますね。
ここで、残留農薬の話に戻ります。登録成分以外の農薬は、すべて0.01ppm以下であれば「検出なし」とされるという ことでしたね。この0.01ppmという値はどのような値なのでしょうか。上の説明に基づいて考えてみると
■0.01ppm=0.00000001%
つまり100,000Lに1ccの割合となります。
これは、一般的な小学校のプール(たて25 m×よこ10m×深さ1m)に、2,5cc農薬を垂らしたのと同じ割合になります。
ものすごく少ない量ですよね。これより少しでも多くなると、農薬が「検出されました」となります。このように厳しい基準のなかで生産物は管理されています。
今回はJGAPから少し離れて、“ppm“ という単位について触れてみました。数字ばっかりでややこしかったでしょうか?次回は、~いろんな場面に潜むドリフトの危険~ということについてです。ドリフトって何でしょうか、車の走り方?それともちょっと前の芸人さん?あ、あれは『ドリフ』か!
…私の3%にはまだまだ改善の余地がありそうです…!